期外収縮

実はこれも心房性期外収縮(PAC、APC)?基礎から応用まで

投稿日:2019年12月5日 更新日:

 

こんにちは。bob.channelです。

 

今日は心房性期外収縮について解説していきます。

心房性期外収縮はPACやAPCとも呼ばれます。

 

PACの種類も含め説明していきます!

おそらく、心房性期外収縮変更伝導を

心室性期外収縮(PVC、VPC)と

読み間違えている方も多いと思います。

 

目次をタップすると読みたい分野だけ読めます。

ではさっそく説明していきましょー。

 

【不整脈別解説】

1.心房性期外収縮(PAC、APC)

心房性期外収縮、上室性期外収縮、

心室性期外収縮など様々な「期外収縮」があります。

 

ということで、「期外収縮」ってなに?

ということから考えましょう。

 

結論から言います。

「期外収縮」=「早期収縮」と覚える!

はっきり言ってこれを覚えたら

「期外収縮」については

理解したに等しいと僕は思ってます。

 

〇〇性期外収縮とは〇〇(部位)で

期外収縮(早期収縮)が発生している状態

と言い換えることができます。

 

もう少し噛み砕いていうと、

期外収縮(早期収縮)とは

本来のタイミングより早く

〇〇(部位)が動くという意味です。

 

例えば、心房性期外収縮は

心房が本来のタイミングより

早く動くということです

(すなわちP波が早く出る→異所性P波)。

 

具体的に心電図波形から考えると、

  • 正常な洞結節からの刺激(興奮)より早い刺激
    ⇨P波の形が変わる or 下向きのP波(逆行性P波)
    or P波が見えない(QRS波と被っている、
    基本12誘導心電図を見るとP波が見つかる)
  • 刺激は心房→房室結節→ヒス束の順に伝わる
    ⇨QRS波は正常となる

刺激伝導系はこちらを参照
👉刺激伝導系ってなに?刺激伝導系の目的は?心電図との関係は?

 

 

①PACの要因

  • 生理的要因
    ⇨緊張、興奮、疲労、ストレス、睡眠不足、
    喫煙、カフェイン・アルコールの過剰摂取など
    ➡︎結論、交感神経の興奮で起きやすいということ
  • 病的要因
    ⇨狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患、
    心不全、甲状腺機能亢進症など
  • 刺激が早く出すぎれば出すぎるほど
    心房に血液が溜まっていない状態で
    心室へ血液を送るので血圧が低下する可能性がある

 

PACが頻繁すると心房細動に

移行することはあるが

ほとんどの場合様子観察になります。

 

②PACの種類

5種類紹介します。

⑴心房性期外収縮(PAC)

⑵房室接合部性期外収縮(PJC)

⑶上室性期外収縮(SVPC)

⑷上室(心房)性期外収縮変更伝導

⑸非伝導性心房(上室)性期外収縮(blocked PAC)

の5つです。

 

これらはどの部位で期外収縮が発生したのかの違いです。

見分け方はP波の形、向き、位置で

どこから出た刺激なのかを判断します。

 

まずは言葉の整理からします。

P波がよくわからないときは

上室性とまとめます。

  • 上室性=心房+房室接合部
  • 房室接合部=房室結節+ヒス束

 

さらに、

このように定義されます。

房室接合部性調律(ジャンクショナルリズム)はこちらを参考に!
補充収縮、補充調律、ジャンクショナルリズムとは

 

さらに、

P波の向き(上向きか下向きか)はどう判断するのかを示します。

 

どの部位を示す言葉なのか

P波の向きからどの部位から出た刺激なのかを判断していきます。

 

ここまで理解した上で、具体的にみていきましょう。

 

⑴心房性期外収縮の波形について

洞結節周囲から刺激が発生した場合(異所性P波)

→P波は上向きとなる。

 

⑵房室接合部性期外収縮について

・房室結節付近の上位から期外収縮が発生した場合

→P波は下向きとなる。

 

・房室結節付近の中位から期外収縮が発生した場合

→P波はQRS波に隠れてみえない

 

⑶上室性期外収縮について

P波がよく分からない場合は

上室性期外収縮とまとめる。

業務中にⅡ誘導心電図上

細かい判断ができない場合は

上室性とまとめていいと考えます。

 

⑷上室(心房)性期外収縮変更伝導について

早期にP波がでて左or右脚ブロックも伴った場合

QRS波の幅が広くなります(wide QRS)。

 

⑸非伝導性心房(上室)性期外収縮について

早期にP波がでてQRS波がない

(T波にP波が乗っかってT波の形が

元々と違うまたは、T波のすぐ後ろにP波が出ている)

これは相対的不応期にP波がでたために

QRS波が続かない状態です。

不応期についてはこちらの記事に記載しています

心室性期外収縮(PVC、VPC)を読解できるようになる。注意すべきPVCは?

 

この波形を見るとRR間隔が延長しパッと見は

P−QRSが向け落ちているようにみえますし、

見る人によっては洞停止と間違えることがあります。

そういう時は落ち着いてT波に注目し

T波の形が変化していてT波にP波が乗っていると

判断できればblocked PACと判断できます。

 

以上、5つの紹介でした!

最後まとめて終わりにしたいと思います。

 

【まとめ】

•P波“上向き”
“心房性”期外収縮

•P波“下向き”(逆行性P波)
“房室接合部性”期外収縮→房室結節上位の刺激

•P波“ない”(QRS波と被っている)
“房室接合部性”期外収縮→房室結節中位の刺激

•早期にP波がでて“QRS波の幅が広い”(wide QRS)
上室性期外収縮“変更伝導”

•早期に“P波がでてQRS波がない”
(T波にP波が乗っかってT波の形が
元々と違うまたは、T波のすぐ後ろにP波が出ている)
“非伝導性”上室性期外収縮=blocked PAC

 

以上、bob.channelでした〜

 

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