ペースメーカー

ペースメーカーの役割と適応

投稿日:2020年1月15日 更新日:

 

こんにちは。bob.channelです。

 

今回はペースメーカーの解説を始めていきます。ペースメーカーは数回に分けて記事にしていきます。ペースメーカーを植え込んでいる患者は多いですよね。でも意外にペースメーカーに関する質問やよく分からないという声は多いです。

いつも言ってますが、イメージすることが大切です。ペースメーカーは特にイメージが大事だと思ってます。まずはペースメーカーってなに?というところから解説していきます。

 

【不整脈別解説、ペースメーカー】

1.ペースメーカー

2018年に 不整脈非薬物治療ガイドライン が改訂されています。

特に、リードレスペースメーカー(リードがないって画期的ですよね)とAFの血栓塞栓予防のための左心耳閉鎖デバイス(経皮的)は衝撃的です。

 

⑴ペースメーカーの役割・目的

ペースメーカーが作動することで最終的に左心室を動かして全身へ血流送ることです。

まず復習からしていきます。今記事に書いているペースメーカーは機械ですよね。では、生理的なペースメーカーはどこでしたか?

洞結節でしたね。洞結節がペースメーカーの役割を担っています。そして洞結節からの刺激が刺激伝導系のそれぞれの通り道を通り最大の目的である〝心室を収縮させて全身へ血液を送ること〟に繋がります。

この生理的なペースメーカーが作動しないために人工ペースメーカーが必要になります。

人工ペースメーカーの役割はなんらかの異常により心室の収縮する回数が著しく少ない、または、収縮しないために失神等の症状が出ている状態をサポートすることです。

 

適応の前にペースメーカーの推奨クラス分類の紹介をします。

 

⑵ペースメーカー推奨クラス分類

[クラスⅠ ]
治療が有用、有効であることについて証明されている、または見解が一致している

[クラスⅡ]
有効性、有用性に関するデータまたは見解が一致していない場合がある

[クラスⅡa]
データ、見解から有用、有効である可能性が高い

[クラスⅡb]
有効性、有用性がそれほど確立されていない

[クラスⅢ]
有効でなく、ときに有害になる

 

このクラス分類が前提で適応の話をしていきます。

 

⑶ペースメーカーの適応

症状があれば 推奨クラスⅠになるすなわち症状あれば適応となります。

ここは適応のポイント、結論なのでもう一度言います。症状あればペースメーカーの適応になる!

 

①房室ブロックのペースメーカー適応について

房室ブロック(AV block)それぞれの特徴からペースメーカーの適応を考えます。

房室ブロック(AVブロック)とは

 

Ⅰ度房室ブロック

→房室伝導が延長してるだけで心室は収縮するため、基本的に症状もないため適応にはならない

 

Ⅱ度房室ブロックウェンケバッハ型

→ウェンケバッハはQRS波(心室収縮)の脱落は連続することはなく適応にはなりにくい
⇨徐脈による症状が有り薬物療法で効果がなければ適応となる(クラスⅠ)

 

Ⅱ度房室ブロックモビッツ型、高度房室ブロック

→刺激が心室へ届かずQRS波がいきなり脱落、または連続して脱落するため、心室の収縮が著しく少ないことも多い
⇨症状あれば適応(クラスⅠ)

 

Ⅲ度房室ブロック(完全房室ブロック)

→心房と心室はバラバラに動いている心室は補充調律のため徐脈になる
⇨症状あれば適応(クラスⅠ)
⇨症状のない持続する完全房室ブロック(クラスⅡa)

 

②洞不全症候群(SSS)のペースメーカー適応について

洞不全症候群(SSS)の特徴からペースメーカーの適応を考えます。

洞不全症候群(sick sinus syndrome=SSS)について

 

SSSのペースメーカー適応についてはSSSの分類では区別できません。Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型に関係なく症状があればペースメーカー適応と覚える方がいいと思います。

  • ポイントは房室ブロックと同様で症状があればペースメーカーの適応(クラスⅠ)
  • 症状があり、徐脈や心室停止を認めるが両者の関連が明確でない場合(クラスⅡa)
  • 徐脈頻脈症候群(SSSⅢ型)で、頻脈に対して必要不可欠な薬剤により徐脈をきたす場合(クラスⅡa)
  • 症状のない洞房ブロックや洞停止(クラスⅡ b )
  • 徐脈性心房細動、症状あれは適応(クラスⅠ)

他に適応はあるが大きく分けて上記の不整脈でとにかく〝症状あれば ペースメーカー適応〟

 

〈ペースメーカー適応の基準、考え方〉

心室拍数<40/分(HR)、心室停止>3秒(QRSが3秒以上出ない)を目安にします。更に失神、痙攣、眼前暗黒感、めまい、息切れ、易疲労感、心不全などの自覚症状がある場合も適応になります。

〈ペースメーカーが適応になる症状とは?〉

 

2.まとめ

ペースメーカーの役割、目的は

左心室を動かして全身へ血流送ること。なんらかの異常により心室の収縮する回数が著しく少ない、または、収縮しないために失神等の症状が出ている状態をサポートすること。

ペースメーカーの適応は

房室ブロック、SSS、徐脈性心房細動などで症状がある場合に適応となる。症状とは失神、痙攣、眼前暗黒感、めまい、息切れ、易疲労感、心不全などを指す。

さらに、心室拍数<40/分(HR)、心室停止>3秒(QRSが3秒以上出ない)を目安にする。

 

 

今日はこのへんで終わります。ペースメーカーについてはまだまだ続きます。

 

 

以上、bob.channelでした〜

読んでいただきありがとうございます。

 

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